11
August
扁平上皮癌
私は不勉強ながら、この時までまったく知らない病気でした。
それまで私と旦那さんが気をつけていたことは、
・人間の食べ物など、味の濃いものをあげないこと。
・腎臓病に気をつけること。
・夏の熱中症や、冬の寒さに気をつけること。
・アロマに気をつけること。
・百合の花や、玉ねぎやその他猫に有害な植物・食べ物に気をつけること…
室内飼いのちゃーにゃんの健康管理のために頭に入れていたのは、そんな感じでした。
初めて聞く「扁平上皮癌」という言葉は、どんな字を書くのかも想像出来ませんでした。
しかし家に帰って、PCで「猫 扁平上皮癌」で検索してみると、
たくさんのサイトがヒットしました。
飼い猫の病気としてはめずらしいものではないようで、
獣医師さんやペットの病気についてのサイトをひとつずつ読み進めていきました。
そのなかでわかったことは、
・白い猫や、薄い毛色の猫がかかりやすいこと。
・紫外線が良くないこと。
・タバコの煙が良くないこと。
・加齢でかかりやすくなること。
・手術で患部を切除する治療があること。
・抗がん剤や放射線治療があること。
・でも抗がん剤が効きにくい種類の癌で、放射線治療は行っている病院が少なく、また大変高価なこと。
・癌の進行を遅らせる薬や痛み止めや栄養剤などの投薬、サプリがあること。
・予後はあまりよくないこと。
また、その他にも同じ病気の猫ちゃんを看病している飼い主さんのブログがたくさんありました。
いつかくることだと頭でわかってはいても、まだまだ遠い先の事だと思っていたかったちゃーにゃんの「死」というものが、突然ふわりと背後に降りてきた非常事態に不安で押しつぶされそうになりながら、ちゃーにゃんがこの病気にならなかったら、知ることはなかったであろう、PCの向こうのたくさんの闘病記を祈るように読みました。
どのブログ主さまも、みんな一生懸命でした。
泣きながら、ただ必死に検索していた自分でしたが、それらをひとつひとつ読みながら、次第にゆっくりと落ち着くことができてきて、ちゃーにゃんのこれからを考えられるようになりました。
今、このブログを読んでくださっている同じ病気の猫ちゃんの飼い主さんたちもいらっしゃることと思います。
ちゃーにゃんはほとんど、治療らしい治療はしなかったです。
それが良かったかどうかはわかりません。
私と旦那さんは、ただでさえ病気で苦しそうな15歳のちゃーにゃんに、
大変な治療で今以上につらい思いをさせたくない。
それをいちばんに考えました。
ふたりで話し合って、考えて考えて、積極的な治療はしないことに決めたのです。
ただ、そのせいかどうか、ちゃーにゃんの病気の進行は本当にあっというまでした。
今も、たくさんの「もし、あの時」を考えてしまいます。
それでも、自分たちにとっては、これでよかったんだと、今は思っています。
もちろん、大変な治療を頑張っている猫ちゃんや飼い主さんたちもたくさんいます。
手術でも、治療でも、それ以外でも、飼い主さんがその猫ちゃんのために考えて考えて決めたことなら、なんであろうと、それがその猫ちゃんにとって、いちばんなんだと思います。
どの猫ちゃんたちも、できるだけ長く、飼い主さんたちのそばで、幸せにいられますように。
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